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2014年03月30日

周年記念誌のタイプ(歴史を残すか、コミュニケーションか)

周年記念誌の目的や内容は、大きく分けて、今2つのタイプがあるように思います。
ひとつは、団体や会社がここまで歩んでこられた歴史を正確に残し、後世に伝えようとする記念誌。
もうひとつは、団体や会社が現在に至ったことを感謝して、お世話になった方々に謝意を伝え、求心力を高める役割も果たすような記念誌、です。
前者を「歴史を残す記念誌」、後者を「コミュニケーション重視の記念誌」といえばいいでしょうか。
もちろん、ほとんどの記念誌はどちらの要素も持っているので、程度の差ではあります。


コミュニケーション重視の記念誌


コミュニケーション重視の記念誌」は、たくさんの人に登場していただき、いろいろな場面の写真を多用し、デザインも工夫してビジュアルに訴え判りやすい誌面が重視されます。簡単にいうと、パラパラ見て楽しい、判りやすい、という感じでしょうか。
実際、多くの人に見ていただき、喜んでもらいやすいのが、こちらのタイプの記念誌です。また近年、紙媒体のデザイン処理や画像処理がどんどん容易になっていて、見た目にアピールしやすい誌面は飛躍的に作りやすくなっています。そうした技術面の背景もあって、コミュニケーション重視の記念誌が増えている気がします。


歴史を残す記念誌


一方、「歴史を残す記念誌」は、昔ながらの地道で膨大な作業が必須です。
古い資料を紐解き、読み込み、整理する。不明点や矛盾点を、いろいろな方法で調べなおす。そんな作業に、時間をかけてまじめに取り組んで初めて、後世に残すに値する記録が完成します。

特に中小規模の団体や会社にとっては、現実にそれだけの手間を記念誌にかけにくいかもしれません。
コミュニケーション重視の記念誌がラクに簡単にできるとは言いませんが、歴史を残すための作業は、コミュニケーション重視の誌面作りの作業と比べると、デジタル技術の進化の恩恵を受けにくい作業でもあります。資料整理も原稿作成も、結局人の手を煩わせる面が大きいのです。

それでも、まさにその作業に当たってインターネットで調査をするときに強く思うのですが、ネット上にあふれる情報の多くは「コミュニケーションのための」情報です。「過去の事象を正しく残す」ような情報は、いざ探すとなると、なかなか行き当たりません。
日本史や世界史レベルの話ではなく、ひとつの団体や会社の歴史を残すことがそれほど必要かと言われたらそれまでなんですが、どうもコミュニケーションのための情報と比べて、過去を記録するための情報というものに、手をかけない傾向が強まっている気がします。
「過去の記録」というのは、地味だしすぐ役立つと思われにくいんですが、意識しなければ散逸するばかりです。

最近関わらせていただいた周年記念誌が、まさに「歴史を残す」ことに正面から取り組まれた記念誌でした。
そんなことから、歴史を残すことの大変さと大切さを、あらためて思いました。


タグ:年史 社史
posted by labohan at 18:38 | 周年記念誌の作成 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月14日

周年記念誌や冊子の編集委員会の開催

さて、無事に編集委員会を立ち上げることができたら、実際に編集委員会を開催しなければなりません。
第1回の編集委員会はできるだけ全員が参加できるよう、日程調整をして開催日を決めるのが望ましいです。

第1回の内容は、例えばこんな感じです。
  • 主催者あいさつ
  • 編集委員の自己紹介
  • 発行理由やねらい、スケジュールや大体の中身、進め方、体制、予算などの概要説明
  • 編集委員の役割の確認
  • 中身や概要について意見交換
  • 次回の日程と議題


配布するものの例:
  • 編集委員の名簿(個人情報を載せる場合は事前に掲載許可を得る)
  • 概要をまとめた資料
    中身の意見交換がしやすいようなもの。例えば、類似の出版物とか、周年記念誌なら年次報告的なものとか。


委員会で話し合った内容は、少なくとも最初の頃は、議事録として残して配布するのがいいでしょう。
企画を詰めていく会議になっていけば、発行概要と中身をまとめた出版企画書をバージョンアップさせていくような記録の残し方でも、場合によっては良いと思います。

編集委員会のもっとも重要な役割が「企画」であることは周年記念誌や冊子を作るために編集委員会を立ち上げるで説明したとおりですが、それ以外にどんな役割を持つのかは、編集委員会により様々です。

例えば、2、3回の編集委員会で企画の決定までしたらあとは完成後の打ち上げだけ、というようなケースもあります。
一方、執筆依頼や原稿回収を手分けして行っているような編集委員会なら、少なくとも原稿が揃って内容のチェックを終える頃までは何度も集まらなければならないかもしれません。
または、原稿が整って誌面になったあとの校正も編集委員会が行う場合は、かなり発行間際まで委員として関わらなければならないでしょう。

2、3回だけでほぼ終わる編集委員会の場合も、周年記念誌や冊子を発行するまでは、通常解散はせず存続します。めでたく発行に至ったら、打ち上げがあればその場で、打ち上げをしない場合は送付して、完成物を編集委員に配布します。

最初の編集委員会から発行まで、半年から1年くらいはかかるのが普通です。
編集委員に限ったことではありませんが、発行できたことにホッとしてお世話になった人のことを忘れてしまい、「いつの間に出たんだ?」などと言われることのないようにしましょう。


posted by labohan at 22:35 | 周年記念誌の作成 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月05日

周年記念誌や冊子を作るために編集委員会を立ち上げる

周年記念誌や冊子を作る時に、編集委員会を設置することがあります。
編集委員会を構成する編集委員は、発行元の責任者が編集委員の候補を立てて、その人たちに呼びかけて、設置します。

編集委員のメンバーは、周年記念誌であれば、時代や立場のバランスを考えて、全委員でもって全体が見渡せるように構成するとよいでしょう。
たとえば、創設から30年までを網羅する30周年記念誌なら、創設時のことがわかる人、途中の時代の重要な出来事がわかる人、最近のことがわかる人、今後を託していく人…などをバランスよく含めます。部門のバランスや、男女比も考慮することもあります。

編集委員会は、忌憚なく話し合って、良い記念誌や冊子を作っていくための場ですから、創設時の貢献者などであまりに大御所が入ると、他の編集委員が発言しにくくなることがあります。メンバー同士の関係性にも、配慮が必要です。

編集委員会のもっとも重要な役割は、企画です。つまり、どんな目次の本にするか、それぞれの章でどんなことを載せるのか、それを誰が書くのか、ということを決めるのが、一番重要な役割です。
それから、見た目の形としてどんな本にするのかも、大きくは編集委員会が決めることが多いでしょう。写真中心か文章中心か、カラーなのか白黒なのか、どんな紙を使うか、表紙はどんなタイプにするのか…といったことです。

執筆については、編集委員の一義的な仕事は「誰が書くのかを決める」ことなので、編集委員自身が書くかどうかは、別の問題です。
編集委員自身が書くこともあれば、ほかの人に依頼することもあります。(先述の「あまりに大御所」の方などは、このような依頼先として有力になります)

また、本を実際に形にしていくための編集作業については、事務局が担ったり、編集会社に外注したりするのが普通ですが、公立の学校の創立周年記念誌や、市民団体の記念誌・冊子だと、編集委員会自体が事務局的な役割を担わなければならないこともあるでしょう。その場合は、事務局的な仕事や編集の仕事ができそうな人を、委員に加えておかなければなりません。具体的には、パソコンやインターネットが苦労なく使えて、ある程度文章力があり、整理上手な人です。
注意していただきたいのは、こうした能力はあくまでも本を作るための機能として必要なものであり、編集委員会に本質的に重要なのは、本の中身を考えるのに必要な経験や知識を持っているかということのほうです。機能は外部で調達できますが、会社や学校や団体の歴史や、何かのテーマをまとめ上げるためにベースとなる経験や知識は、どこからも調達できません。

編集委員を呼びかけるときは、
  • どんな発行物をつくるのか
  • 編集委員の予定メンバー
  • 編集委員の役割
  • 編集委員会の開催日や回数の予定
  • 謝礼の有無、金額など

といったことを伝えて、交渉します。

編集委員の中で、「委員長」が設けられることもよくあります。
委員長なしでも機能しないことはありませんが、発行者・編集者の立場からいうと、委員長がいたほうが、進行にちょっとした相談や確認が必要な時に助かります。
編集委員会自身が事務的なことや編集を進めないといけない場合も、実務担当者にとっては委員長と調整して進められるほうが、機能的でしょう。

委員長は、あらかじめ発行者側で依頼しておくこともあれば、初回に話し合ってその場で決めることもあります。
発行者側で依頼しておいた場合でも、初回の編集委員会で「○○さんに委員長をお願いしたいと思いますが、よろしいですか?」というように、委員の同意を得る場面を作ったほうがよいでしょう。
副委員長を置くかどうかは、委員長ひとりだと荷が重かったり、委員長以外に他の委員とは異なる何かの役割をお願いしたい人がいたりなどの事情があれば、置くとよいと思います。そうでなければ、必ず置かないといけないものでもありません。



posted by labohan at 08:43 | 周年記念誌の作成 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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